6月第1週

 

1日

彼女は起きてご飯を作ってくれていた。食べて映画の続きを見ているうちに二度寝してしまう。

用意して散歩へ。ポカリを買ってちびちび飲みながら大変な田舎の道をゆく。広い公園に行き、子供達が思い思いに楽しんでいるのを横目に歩く。帰り道のスーパーで買い物。活気のないコロッケ屋さんで1コずつ買って帰る。創意工夫の感じられないメニューや看板に辟易し、すこし黙る。コロッケのせいか、あまりお腹が減らず夕食は摂らずパンのみ。

世界不思議発見を見ながら、大事な話をする。とある日本人農家がフランスで評価されているとかなんとか。こうやって腹を割って話せるようになったのが何より嬉しいと思う。最近、めきめきと自分の言葉を持ち始めているように思う。

 

 

2日

昼前に起きる。寝起きでクリームパスタを食べる。普通の素材で手間かけずに作ったのにおいしい。パスタのポテンシャルは計り知れないなどと思う。いっぱい話して、なんとも言えない気持ちになる。今までの自分と彼女を肯定してあげたくなる。寿司を食べて解散。帰る。必死の思いで販促会議の企画書作成に取り組む。

22時ごろ、ドミノピザへの販促企画の応募をするにあたって、ピザの入っている箱の写真が必要であることに気づき、ピザを買いに店まで向かう。とはいえ、こんな時間にピザを食べたくないので駄目元で箱だけいただけないか申し出ると、快くくださる。中高の友人と合流しチームメイトと企画を練り直す。マクドナルドで話し、閉店して店の前で話し、終わったのが1時ごろ。自転車での帰り道、ピザの箱を片手に持っていたせいか派手にこける。帰って必死で企画書を作成する。

 

3日

朝まで販促会議をやる。あと数秒の所で2つとも提出するが、まとめなどを殴り書きしたのもあって、完成度は高いとはいえない。非常に悔しい思いをする。その後、個人でエントリーしていた同居人が帰ってくる。彼も徹夜だったようす。プレゼンシートを見せ合う。アイデアにはなんとも思わなかったが、プレゼンの作りこみや筆の運びは非常にそれっぽい出来上がりで、自分たちのそれっぽくなさに絶望する。1限に中間テストがあったことに気づき、昼までふて寝する。

 

4日

朝の記憶はなし。昨日ほとんど何も食べなかったので、お昼にいきなり丸二なんか行くと血糖値がえらいことになりそうなので、パンを食べるのみ。栗の入った小さいものと角切りプロセスチーズが入ったもの。授業。合間に、忘れ物であるパソコンの電源を事務室に取りに行ったら、数少ない知り合いに会う。今日提出のレポートがあることを知る。遅れたら受け取りませんという記述があり、ほっと胸を撫で下ろす。2時間でやっつけて、提出。フランス語のテストがある。未だにフランス語取ってることに震えが止まらないが、なんとか勉強してなんとかやる。

筋トレ。体が固いのか、筋肉が足りないのか、人間ってそういう構造なのか、とにかく腕を頭上で真上に伸ばすと違和感が生じることに気づく。肩の筋肉の行き場が無くなるといった感覚。

帰って牛丼・卵としめじと鶏の炒めものを食べる。二人の男性がクラブでナンパして、どちらがうまくいくかを競うアメリカのテレビ番組を見ながら。ネイティブ同士の会話を聞き取るのはかなりきつい。

ベッドで荷風と俳句について読む。読み終えるが、糺の森から聞こえる鳥の鳴き声が気になって寝付けない。仕方なくラジオをつける。爆笑問題のラジオは本当に冗長である。面白い話をしているのは10分くらいであとはくだらない水増しにすぎない。考え事をする。最近面白いことある?と言われた時に口ごもらないようになりたい、と強く強く思う。そのために必要なのは符号化と検索であり、読書量であり、当事者意識であり、緊張感でもある。なんだかんだで最後まで聞いてから就寝。

 

 

5日

7時に起きて走る。亀が日光浴していたので近づいて写真を撮っているとだるそうに遠ざかられる。ベンチでエロ本を読んでいる人がいて、朝っぱらからどういうことだよと思う。帰りに違う角度から見ると、プロレス雑誌であることが判明し、なんか安心する。

朝食にパンとチーズ・卵と納豆。2限から出る。昼は丸二。うどん定食(うどん、からあげ、ご飯小)を頼むとうどんの熱い冷たいを聞かれる。いつも熱いにしていたのだけれど、冷たいにしてみる。出てきたのが明らかに冷や麦で、冷や麦が憎いわけじゃないけど今の俺の食べたいものはうどんだし注文もうどんでした!いらいらしながら一口目を啜る。食べるまで気がつかなかっただが、つけだれに魚粉がかかっている。たったそれだけのことなのだが、大層美味しくて、あっという間に気分が晴れた。人を怒らせた時には魚粉を用意しようと思ったし、魚粉はQOLを気軽に引き上げるんだなと思った。

バイト。授業に行き課題だけ得る予定だったのだが、熱中して時計を見たら19時。羽織りものを忘れたため、寒くて何度もトイレに行く。結局21時前に帰宅。同居人数人で飲む。お昼食べすぎでお腹が空いていなかったので、夜はフルーツだけにするつもりだったけどラム飲んでたらお腹が空いて、マグカップで春雨を食べる。またラジオを聞きながら就寝。

 

 

6日

夢を見る。

塔みたいな建物のなかに私と、幼馴染らしい女子がいる。ガラス張りで360度見渡せる空間。そのうち、幼馴染らしい女子がカラスを操れるようになる。次から次へとカラスを呼ぶもんだから、気がついたら窓の外には夥しい数。腰抜ける。女子は何かに目覚めてふらっとどこかに行き、何かを残して消えてしまう。入れ替わりに化け物が現れる。動物モチーフの身長2mくらいの化け物。気がつけば窓のガラスは消えていて、次々と登ってくるのを防ぐことができない。女の子の残した何かを守ろうとして怪我をして、サイみたいなのにつかまれる。「弱きは死ぬのみ」って言われて死を覚悟した瞬間、うわー言うて何かが覚醒する。同時に私も目が覚める。

レポートやって、授業に出て、帰宅。読書会までは3時間ほどあったのだけれど、鶏とちんげん菜の炒め物を作って食べたら残り2時間になっていて、明日提出のレポートを仕上げる・洗濯する・髪を切るというタスクのうち何を優先しようか悩む。レポートを優先すればいい話なのだけれど、散髪屋は早くに閉まるので。悩みながらもレポートをやっている途中で、読書会は今日ではなかったことに気付く。安心して髪を切りに行く。安いところに行ったのだけれど、なんとも親父くさい髪型になった。最近の極楽加藤みたいな感じ。帰って髪を染める。レポートやってるうちに3時ごろになり、あわてて就寝。

 

 

7日

寝冷えしたのか、6時頃に目が覚めると喉が痛い。リビングでエイミーワインハウスを聞きながらレポート書いて実験へ。昼に今出川通のパン屋に行き3つ買うも1つしか食べられない。風邪気味で喉が痛かったので、ポカリ2lを買って飲む。実験中は、人がねじ切れることってあり得ないけど映画とかでどのように表現してるのかなということをぼんやり不思議に思う。

新幹線に飛び乗り、博多へ向かう。途中で塾帰りらしい高校生とその塾でバイトしているらしい大学生が乗ってくる。2人とも女性。新幹線通学・通勤とはすごいなどと考えていると、高校生が先に降りる。降り際に「また話しかけてもいいですか」と満面の笑み。心を持っていかれる。キケロ、なんで0か1かで語るのか。もどかしい。

そうこうしているうちに着く。久しぶりだから照れてあまり目を合わせられないとか言いながらニヤニヤする。魚介の居酒屋へ。家のそばであじさいを見る。寄り添って眠る。